日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2008.3.16  No.1256
日本共産党新座市委員会
まったくなし「市民生活への思いやり」の視点
須田市長の平成20年度所信表明
 3月4日、市長の平成20年度所信表明に対する質疑がおこなわれました。

物価は安定?家計は改善?

 市長の所信表明は冒頭、「国の三位一体の改革は国の財政再建が優先され、地方分権改革の目的に沿っていない」と苦言を述べていますが、肝心の『予算編制の基本的な考え方』は、*政府言いなりの経済見通しを述べ『20年度の主な施策』で、新座駅北口区画整理事業着手を宣言しました。

生活苦は63%

 日本共産党市議団は「政府自身、家計部門が穏やかに改善するなどの経済見通しは訂正しているのに、市長は以前の政府見解を丸写し。長期市政でマンネリ化し緊張感にかけているのではないか。昨年、共産党がおこなった市民アンケートで『この一年で生活が苦しくなった』と答えた方が63%に達しているのに、市長には市民生活を思いやる視点がまったくない。三年前に下水道値上げなど市民に8億円もの負担増を強いたのを忘れたのか」と追求。「●ふるさと新座館や新座駅北口の区画整理事業など大型事業への着手は問題がある」と指摘しました。

大型事業やりたいと市長

 ところが市長は「ふるさと新座館は作る方向で検討する。北口は部長の反対もあったが20年度に着手しないと計画がだめになる可能性もある」として事業を強行する考えを示しました。

 日本共産党は、「財政がきびしいと言いつつ大型事業を推進し市民生活を守ろうとする気持ちはまったく見られない。7月の市長選の事実上の立候補表明だ」と批判しました。

市民の願いとずれる保守系と民主系議員

 保守系、民主系の議員たちは、所信表明になかった◎スマートインターチェンジ実現を迫るなど、多くの市民の皆さんの生活実態や願いとかけ離れた質問でした。
*例えば「平成20年度の経済見通しは、引き続き企業部門の底堅さが持続し、家計部門が穏やかに改善し・物価の安定の下で経済成長が見込まれ・・・」と記述。

●ふるさと新座館 新座駅南口土地区画整理地内の農産物直売所をリニューアル。観光情報センター、中ホール、アトム記念館などを構想。建設費約11億円。新座駅北口区画整理事業は総事業費約130億円。

◎関越高速道路からETC車専用出入口を堀ノ内と馬場に調査計画中。建造費7億9千万円は地元市負担。
後期高齢者医療制度の説明会が実施されます
 石島議員は後期高齢者医療制度について、「市長は施政方針の中で埼玉県後期高齢者医療広域連合との連携のもと、万全の態勢で臨んでいくと述べている。市民から制度についてよくわからないという声をよくお聞きするが」と説明会を要求しました。

 市長は「制度については広報にいざで掲載し、75歳以上の市民にパンフレットを郵送した。説明会をしても市民は理解できない」等と答弁。

 石島議員は「説明会をおこなう前から理解できないというのは市民をバカにした話ではないか。県内でも各市が公民館などで説明会をおこなっている。保険料の計算の仕方など市民に一番身近な窓口で多くの市民に周知をという市長の考えで実施しているそうだ。新座市も実施すべきだ」と追求。

 市長はついに「わかりました。4月に入ったら各公民館で説明会を実施する。4月1日付け広報で説明会のPRもおこなう」と答弁し、翌日には日程も明らかになりました。ぜひ参加しましょう。
畑中公民館 4月2日 13:00〜15:00
中央公民館 4月3日 13:00〜15:00
栄公民館 4月9日 13:00〜15:00
栗原公民館 4月11日 10:00〜12:00
西堀新堀コミセン 4月14日 13:00〜15:00
野火止公民館 4月16日 10:00〜12:00
大和田公民館 4月21日 13:00〜15:00
東北コミセン 4月23日 10:00〜12:00
理科室などにも扇風機を設置
消耗品費も各小中学校10万円増額に
 日本共産党市議団がくり返し要望していた小中学校の改修工事が08年度でいくつか予算化されました。

 六中の大規模改修工事は08年09年の2ヵ年で実施されますが、08年度は普通教室の外壁、内装、屋上防水等の工事を実施します。教室の床はフローリング工事をおこない、ロッカーも木製にします。トイレ改修工事も行われます。(3億7796万円)

 小中学校の音楽室、図書室などにはエアコンが入っていますが、その他の特別教室には入っていません。共産党市議団は、理科室、技術家庭室、美術室などにも予算要望しましたが、財政的に大変とのことで、今回扇風機が予算化されました。(918万円) 東野小は来年度、大規模改修工事。08年度は設計費1000万円を予算化しました。

 また、各学校への配当消耗品費が少ないため、年度末には更紙などが不足して先生たちは安い紙の調達に苦労したり学級費を徴収したりする事態になっていることを共産党市議団は指摘し改善を求めてきました。

 08年度は小中学校各校に10万円ずつ増額されました。

 引き続き子どもたちの学習環境の改善を求めていきます。
2008年度 小中学校工事一覧
ポリオの予防接種 大和田公民館で再開
乳幼児健診は市民会館で
 乳幼児健診や予防接種の会場が昨年から保健センターーケ所だけになってしまいました。

 市民の方々から、「保健センターは遠くて幼児を抱えて行くのが大変。前のように近い場所で受けられるようにしてほしい」と要望がありました。

 日本共産党は新座市の北部地域や中央部の野火止地域でも健診や予防接種の実施をと市に要求。小野議員は予算質疑の中で質問しました。

 福祉健康部長は「ポリオの予防接種は大和田公民館でも受けられるようにします。駐車場は大和田市民プールの駐車場をあてる予定です。また、乳幼児健診を市民会館で受診できるように検討中です」と答えました。
道路特定財源の元凶
「暫定説率廃止を国に言えない」と市長
 ガソリン税の上乗せ暫定税率を廃止し、道路にしか使えない道路特定財源の一般財源化か大きな世論となっています。
 
 日本共産党は08年度予算の質疑の中で「10年間で59兆円という『道路中期計画』がむだな高速道路をつくる財源になっている。首長として国に暫定税率廃止を意見すべき」と市長に問いました。

 須田市長は「国交省が天下り先に助成し事業も随意契約などずさんなやり方は好ましくない。59兆円という中期計画はナンセンスと思っている」と言いつつ、「暫定税率が廃止されると道路譲与税などで約3億円、区画整理事業内の地方道路臨時交付金を合わせて6億4450万円がこなくなる」と答え、廃止の意見は国に言わないという態度でした。

 しかし、平成20年度の道路予算41億2000万円のうち、国からの補助は15・6%で、多くは一般財源を投入していることが分かりました。
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