日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2005.6.12  No.1117
日本共産党新座市委員会
『歴史教科書の採択めぐる陳情』が
文教経済委員会で「不採択」最終決着は17日に
 文教経済常任委員会で「教科書採択をめぐる陳情」の審議が6月7日おこなわれ、採決の結果3対3の可否同数・委員長決裁の緒果、「不採択」となりました。

 陳情は「中学校歴史教科書の採択にあたっては、学習指導要領の目標を重視し」「歴史上の人物と文化遺産を尊重する態度を育てる」教科書を選定し、「近隣諸国の働きかけや干渉に影響されることなく・・公正に」などの内容です。

 一見何の問題もないようですがよく読めばこの陳情は、1アジア太平洋戦争を「大東亜戦争」といってアジア解放のための戦争と偽っている。2「南京大虐殺」「従軍慰安婦」などを否定し日本の加害の事実を否定し、中国や韓国、東南アジア諸国から厳しく批判されている扶桑社の歴史教科書を採択させる狙いをもっていることが分かります。

 陳情提出者の「教育を考える父母の会・茂木美佐夫氏」は議会には現れませんでした。

教育委員会へ圧力かける陳情は不採択を(笠原・共産)

 笠原委員は、「学習指導要領の目標(歴史分野)は4つあるのに、陳情者はなぜ一つだけを取り出しそれを基準に教科書を選べといっているのか。神武天皇など「歴史上の人物」を一番多く取り上げているのが扶桑社の教科書だから都合のよい部分だけをひっぱり出してきている。目標の中には、我が国の歴史を世界の歴史を背景に理解させ・・とか、他民族の文化、生活に関心を持たせ、国際協調の精神を養うなどの目標もある。学習指導要領の目標に沿った教科書をというのならまだ理解できるが、この陳情は教科書採択時に教育委員会に扶桑社を採択させ、プレッシャーを与えようとするものだ。このような陳情は議会は議決しないほうがよい」と不採択を主張しました。

 高邑委員(刷新の会)は「日本が外国で何をやってきたのかを知らない子どもたちは国際社会の中で恥ずかしい思いをする。日本人として誇りを持つことができない。扶桑社の教科書は南京虐殺、三光作戦も書かれていない。神話が8ぺージもある。教育勅語が復活している。陳情は文面を見て分からないように書かれているが扶桑社の教科書を念頭においており不採択」と述べました。

 保守系の3人の委員は「文章が理解できなかったが採択」(並木平八委員、小池委員)。「どの教科書とか陳情は言っていない。教科書はすべて検定を合格している。日本人に生まれてよかったと思えるものに」(森田委員)などと述べ採択を主張。北村委員(公明)は「不採択」としたので可否同数となり、亀田委員長(公明)で「不採択」となりました。

17日の議会最終日に決着!本会議傍聴を

 日本の侵略戦争を賛美する扶桑社の歴史教科書を採択させるため、右派勢力や一部の自民党幹部と結びついた「新しい歴史教科書をつくる会」は各地で議会への圧力を強めています。17日の議会最終日の採決に多くの皆さんの傍聴をお願いします。
市民の学びの拠点「公民館を無料に」の陳情は不採択・・
文教経済委員会
15年間ボランティアで日本語を教えてきた「新座日本語の会」

 新座日本語の会から「特例として東北コミセン利用を無料に」。多くの市民団体から「公民館・コミセンを原則無料に」の陳情が出され、一括して審議されました。

 日本語の会の代表・中村氏は「私たちは15年間外国籍の方たちに日本語を教えてきた。教材やコピー代などがかさみ、会場費までの負担は再考していただきたい」と述べました。

市民の学びの拠点 豊かで文化的な市民つくる公民館

 公民館で活動してきた市民が「公民館運営審議会の委員として全国大会にも行ったが新座の社会教育に誇りをもっている」「いつでも個人でも自由に集えることは豊かで文化的な市民を作ってきた。有料化は市民不在で決められた」と陳情採択を訴えました。

 笠原委員は「日本語の会の活動は国際化社会の中で間違いなく社会教育として貢献してこられた。公民館設置目的に合う団体は無料にすべきなのに、市の財政が苦しいから取れるところから取ろうと充分な検討もせずトップダウンで決めた有料化は間違いだ。自腹を切って頑張ってこられた市民を行政はどう応援するか、議会が問われている。有料化はせっかく積み上げてきた社会教育をだいなしにしかねない」と採択を主張しました。

 高邑委員も「本来行政がやるべき仕事をやっている。新座は特区で英語に力を入れているが、その英会話の先生に日本語を教える活動もしている。行政は援助すべき。社会教育は新座の財産で金で買えないものだ。それを支えてきた人たち、市民の意見を聞けなくなったら議員ではない」と述べて採択を主張しました。

 ところが、保守、公明党委員は「3月議会で結論がでたことなのでくつがえせない」として「不採択」を主張。4対2で「不採択」となりました。
和気あいあい第12回福祉フェスティバル
 前日の大雨とうって変わり、汗ばむような晴天に恵まれた6月5日日曜日、第12回新座市福祉フェスティバルが福祉の里で開催されました。

 障害者団体、高齢者介護施設、老人福祉センターのサークル、法人保育園などの児童福祉関連団体や学生ボランティアなど、市内の様々な福祉支援団体56団体が参加。日頃の活動の成果をステージで発表したり、模擬店、作品展示、介護相談や活動のPRなど、会場いっぱいに訪れた市民とともに和気あいあいと交流を楽しみました。日本共産党の市議も参加しました。
世界に輝かせよう 平和憲法テーマに
埼玉母親大会に1300人
第50回埼玉母親大会
 埼玉県母親大会が6月5日川越女子高校で開かれ新座からも多数参加しました。今年は戦後60年、被爆60年、「世界に輝かせよう平和憲法」がテーマです。

 午前中は全大会で「いのち、人権、平和」について一橋大学名誉教授の浜林正夫さんの話に1300人が聞き入りました。

 午後からは「世界に羽ばたく憲法9条を守るために」など19分科会に分かれ、私は「輝け・・社会保障」に参加しました。

 講師の方から戦後の社会保障をめぐる歴史、憲法で保障されている「健康で文化的な生活を営む権利」があると60年代に朝日さんの訴訟。また沢内村での予防医療、老人医療無料化などの先達のたたかいを学ぴました。

 国が財政危機として国民負担を狙ってくる中で今ある制度を身につける、権利を活用する、憲法9条、25条を地域で語り広げることを申し合わせました。終了後、近くの駅まで母親行進を行いました。

(保坂・記)
「人が人として持てる情熱と勇気感じた」
映画「草の乱」約1200人が鑑賞
 6月4、5日。市民会館で上映された「草の乱」は約1200名の市民が鑑賞しました。たくさん寄せられた感想の中からいくつかをご紹介します。

●百姓一揆のことは学校で少し学習しました。私たちの住んでいるこの県でこのような事件が起こっていたことは初めて知りました。これからは少なくとも自分の県の歴史だけは知っておきたいです。(10代)

●今の情勢と変わっていない。日本は成長しているのかしら・・とも。でも人民の力というものすごさを感じました。今こそ立ち上がる時だ!と思いました。(20代)

●今の子たちにもっと知らせるべきだと思います。知らない子が多いし歴史は大切です。現代、貧富の差が広がっているのでだめだと思います。(20代)

●今の時代と照らし合わせて考えさせられました。人が人として持てる情熱と勇気を感じられました。(40代)

●多分史実に基づいたストーリーと各々の場面を描いてあると思いますが、「乱」の決起に到る状況での盛り上がりに欠けていると思います。群長や警察に申し入れをする場面や高利貸しに金利の棒引きなどの交渉をするあたりで鑑賞者側の共鳴を得るように思えない。「乱」の追力は感じられた。(50代)

●埼玉に住んで30年、このそばで120年前の事件に感動を新たにいたしました。意義ある闘いが120年たって正当化され認識されたことに大勢の方々に真実を知らしめたこの映画に拍手を送りたいです。ごくろう様でした。(60代)
地下駐車場に障害者用スペース増設など
市民の願い実現へ
 共産党市議が3月議会の一般質問で取り上げた市民要望のいくつかがその後検討され、一部実現したのでお知らせします。

★青少年のひきこもり相談を・・・

広報、ホームページで「精神保健に関する相談」にひきこもりに関する相談も受けていることが分かる表記に改めるなど周知に努めます。

★馬場三丁目の24時間営業の遊興施設の指導を・・・

新座警察署を通じて事業者に指導をいたしました。特に夏休み期間における調査強化を依頼しました。

★黒塗り公用車の削滅と空いたスペースを市民向け障害者専用置場として増設を・・・

黒塗り公用車を2台、4月27日をもって廃車しました。空いたスペースは一台は市民向け障害者など専用スペースに、もう一台は行政委員、他市町村の来客専用スペースとして設置する方向で検討しています。

★地産地消を積極的に進めるため直売所の看板立替を・・・

両直売所の案内看板を設置するため6月補正で経費を計上します。(75万円)

★伊豆殿橋の通学児童の安全対策が必要・・・

歩道橋設置工事を発注しました。

★産業道路と志木街道の交差点の道路改良を・・・

5月16日、17日に埼玉県と同時施行で舗装補修工事を実施しました。

★自治基本条例の地域説明会が2回だけでは不足・・・

早速検討し地域説明会は4回に増やし、希望するグループには出張説明もいたします。
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