日本共産党新座市議会議員団
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にいざ民報

2004.11.21  No.1090
日本共産党新座市委員会
許せない 市民に負担増ばかり!
四市合併でゆるんだ市の財政運営
市民に情報を公開し、財政難の原因を説明せよ
 新座市が「財政が厳しい」と税・公共料金の値上げなどを検討していることはすでに本紙でお知らせしましたが、財政改革推進本部の3部会の検討結果がこのほど判明しました。20日間ほどの短期間の検討で「値上げ14項目、サービス廃止・縮小62項目」と従来にない市民サービス切捨ての内容であることは驚きです。
(詳細は下表参照)

 11月11日の本部会議では結論が出ず、近日中に再度本部会が開かれて値上げ案が決定されるもようです。

 日本共産党市議団は、市民の所得が減っている時、税や公共料金値上げは絶対に許せない立場から「新座市の財政運営の問題点を考える緊急集会」を開き、以下の点を市民に報告し値上げは不当であることを解明しました。

●新座市は財政力がある
1「新座市の財政は厳しい」と市長は強調するが、新座市の財政力指数は県内41市中上位(02年は14位)に位置し、財政力の弱い市ではない。

●福祉などの義務的経費は増えて当然
2経常収支比率(人件費・扶助費・公債費などの義務的経費)が03年度は90%を越え危機的というが、高齢者の増加等で福祉の予算が増えるのは必然。90%が悪いとする見方は一面的だ。03年度の民生費は土木費の約2倍の百二十一万円で、経常経費比率が76%だった10年前より予算の使い方としては市民本位と言える。

●地元業者の仕事は確保
3普通建設事業費は03年度は約50億円だった。来年度、仮に35億〜40億円に減少しても、現在、大手ゼネコンが受注している仕事を地元に回せぱ、地元業者は充分やっていける。

●市民生活守るのが市の使命
43部会の検討は税・公共料金の値上げやサービス切り下げなど市民負担の増加ばかり。年金改悪や定率減税の廃止などで苦しむ市民生活を守ることが自治体の本来の役割だ。

●財政難の要因は国の悪政
5市財政悪化の大きな要因は国(小泉内閣)の悪政にある。地方交付税の減、負担金・補助金の削減などで新座市では一年間に10億円をこえる減収となった。市長は小泉内閣や自民党、公明党にこそはっきり抗議すべきだ。

●4市合併で緩んだ市財政
6過去3年間は、実質収支が連統赤字で手持ち資金も底を突いてきていたのに、新設道路建設(52億円)に着手するなど、財政運営にゆるみがでたのは「4市合併」(750億円の合併特例債が利用できるとの甘い考え)が大きな要囚と思われ、市長や財政当局の財政運営の責任が問われる。

●大型事業の見直しこそ
7市民負担の増加ではなく、大型公共事業の見直しや事業の選択が必要だ。(都市計画道路東久留米志木線や新座駅南口第二区画整理事業など)
 来年度から2カ年で区画整理地内で電柱を地中化する共同溝事業は5億円強かかるが今の財政状況から再検討が必要ではないか。

●市民に充分な情報提供を
8今回の値上げ案は短期間に秘密裡に検討している。市民に財政悪化の原因を含め充分な情報を提示し、市財政のあり方を検討すべきで性急に負担増だけを求めるべきでない。
 12月1日開会の12月議会に市長は値上げ案を提案すべきでない。


★受益者負担適性化部会の検討結果(要約)

1都市計画税の値上げ。0.14%から0.2%へ。3億8000万円の増税
2国民健康保険税の値上げ。医療分、介護分とも大幅
3下水道使用料の値上げ。1044円を1428円に
4保育料値上げ。延長保育料徴収。公立は民間に移行を
5放課後保育室使用料値上げ、一律使用料へ
6家庭ごみの有料化
7住民票の写しの閲覧手数料値上げ
8諸証明手数料は有料に

★施設使用料適正化部会の検討結果(要約)

1市営墓園の和室使用料1050円を2100円に
2体育館使用料の値上げ、照明料新設
3公民館を有料化
4がん検診、基本健康審査など一部負担導入
5委託は地元業者育成を見直し、一括契約を
6市役所地下食堂から光熱水費徴収

★補助金負担金適正化部会の検討結果(要約)

1廃止するもの・…8項日
太陽光発電システム設置費、チャイルドシート購入費、ピッキング予防補助鍵、飼い犬・猫の去勢・不妊手術助成金等
2補助金などで縮小するもの…32項目
市民葬祭費用、集団資源回収事業協力業者、商店街一斉セール事業、都市農業推進対策事業、市民まつり運営委員会、特別養護老人ホーム増床等建設費、民間保育園への特別保育事業費、体育協会、私立幼稚園就園奨励費、新座市小中学校教育振興助成金、特色ある教育推進事業など
3扶助費で縮小するもの・…22項目
敬老祝い金支給事業(77歳をカットか)、老人のオムツ支給事業、重度要介護高齢者手当及ぴ介護手当、緊急連絡システム事業、移送サービス費助成事業、心身障害者医療、心身障害者福祉手当、難病患者見舞金、自動車燃料費助成、精神障害者通院医療費助成、乳幼児医療費に所得制限を導入。ひとり親家庭医療費、遺児手当、小中学校の要保護及び準要保護児童生徒援助費、特殊教育就学奨励費など。所得制限の導入や補助額の切り下げなどを検討。
米軍はファルージャの虐殺をただちに中止せよ!
 イラク中部の町ファルージャは米軍の総攻撃で多くの市民が殺害され、死の町と化しています。「水も電気も食糧もないなかで家に閉じ込められ、家にじっとして死を待つか外に出て銃撃されるかどちらしかない。どうか私たち負傷者を救ってください」と市民は世界の人々に訴えています。

 11月12日、日本共産党は志木駅頭で「米軍は虐殺をやめよ」「自衛隊は撤退を」「小泉首相の米軍は成功をの発言は許せません」と訴え多くの市民がビラを受け取って激励してくれました。
「観光都市にいざ」って人が集まるの? 子ども議会
 11月13日に子ども議会(中学生の部)が開催されました。テーマは1環境にやさしいまちづくり2観光都市新座づくり3国際化に対応したまちづくりの3つから選ぶようになっているらしく、この3つの質問が多かったのですが、テーマの中で精一杯自分の頭で考え、市政に提案する意欲は立派なものでした。「観光都市にいざと言ってもどの位人が集まるか疑問に思う。ふるさと新座館など箱物よりうどんやそばをフードパークに利用したら」「平林寺周辺に四季折々の花木を植えて自然を味合う環境づくりは」との提案には感心しました。中には「新座市の市税収入は10年前に比べて20億円も落ち込み国からの補助金も削減されている。首都圏近郊なので観光場所を作っても人が集まらないし、どこから資金を集めてくるのでしょうか」との鋭い質問には傍聴席から驚嘆のざわめきが起きました。

 それにしてもテーマは生徒が日頃から感じていることを自由に一般質問してもらい、市担当部局もそれを受け止める度量がほしいと思いました。

(工藤市議・記)
住民ぐるみで「地域福祉計画」を策定
磐田市などを視察 厚生常任委員会
 厚生常任委員会では、11月8、9、10日の3日間、静岡県の磐田市、岐阜県の大垣市に地域福祉計画を、春日井市では子育て・子育ち総合支援会館の視察をおこないました。

 磐田市は人口9万人。「すべての人が住みなれた地域でともに支えあい安全で安心できる生活を送るために」行政、社協、地域住民の三者の協働を求める『地域福祉計画』の策定過程を学びました。

 平成16年から20年までの5カ年計画策定のために、約2年かけて公募市民20名をふくむ100人が5つの地区部会にわかれて「現状と課題の把握」をおこない、さらに各地区の公民館12会場で福祉計画を考える「市民の会」が計4回行われ、市民参加を徹底しています。

 地域でどんな取り組みができるのか、市民の会で出された意見は策定委員会に反映されているようでした。

 例えば、地域の「交通手段のない高齢者や障害者のために送迎ボランティアがほしい」という課題に対して、社協は「ボランティア育成の支援、車輌貸出し事業との連携を図る」、市は「情報提供と支援」、地域住民は「地域で運転ボランティアの確保」などの協働例が示されていました。

 また社協では地域福祉活動の指導者を養成するために「キーパーソン養成講座」を実施し、「ヘルパー3級」と「リクリエーション養成」の3講座を修了した人に「ほっとな地域づくり仕掛け人」認定証を交付。80名の定員のところに102名の応募があり、地域福祉への関心の高まりのなかで、計画が策定されていった様子が大変勉強になりました。

(保坂市議・記)
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