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もっと利用したいが・・自己負担額がネックに |
「新座市介護保険の実態調査」から |
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新座市が介護保険制度の見直しに際して行った「実態調査アンケート」の結果が冊子にまとまりました。
市は昨年夏、4種類のアンケートをそれぞれの対象者に郵送し、約半数が回答。居宅サービス利用者665人、施設入所者205人、介護認定されたがサービス未利用者346人、ケアマネージャー67人が有効回収者となっています。(回収率53%)サービス未利用者やケアマネージャーの意見も集約して、今後に生かそうとする福祉部の意欲的な姿勢が感じられます。
まず「ホームヘルプ、訪問入浴、福祉用具の貸与などの介護サービスの量、回数について」は在宅サービス利用者の約7、8割が「満足」「ほぼ満足」と答えています。介護保険を利用して「介護者の負担が軽減された」と半数以上の方が答えています。
しかし、居宅サービス利用者の26%が「より多くのサービスを利用したい」と答えており、サービスが利用できない理由は自己負担額を抑えたいから92人、利用限度額の枠を超えてしまうから43人となっています。やはり、年金暮らしの高齢者にとって利用料が大きな負担になっていることがわかります。(下図参照) |
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サービス未利用者346人の約半数が保険料が「高い」「やや高い」と回答しているのも目をひきます。
「介護保険をなぜ使っていないか」の自由記述欄もいろいろな問題を投げかけていました。(下欄参照) |
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「私はなぜ介護保険を利用していないか」
◎年金が足りない。娘に話すといい顔をせず間柄が気まずくなる
◎介護保険は1と認定され嬉しかったが、介護保険をお願いする場合食事は私の分だけと聞いております。私は夫の分も必ず作らなくてはなりませんので、背中から腰にかけて痛むため24時間固いコルセットをつけて頑張っています。
◎最近自分でやる事に不自由を感じ・・3箇所の病院に通院しています。日時を決めておいても実行できず当日キャンセルすると全額負担が荷重なので現在介護保険は利用しておりません。
◎定期的にサービスを受ける必要もないので利用していませんが、リュウマチ関節炎なので重いゴミを出すなど不定期なサービスがあればと思っています。 |
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特に不満に思ったサービスとして、「ショートステイで入浴が週2回なのでせめて週3回にお願いしたい」「ヘルパーさんが毎日違う。掃除を丁寧にして」「デイサービスで風呂の希望者が多くて入れなかった」「オムツを3回しか取り替えてくれない。施設職員で言葉使いがきつい方がいる」「老健施設は長く居られないので時期が来ると健康診断で数万円の金が必要になる」など利席者の声をすべて掲載しているのも冊子の特徴です。
市がこうした生の声を生かして、介護保険をさらに改善、充実させていくことが望まれます。 |