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いのちに関わるいじめ根絶を |
失神ゲーム事件 |
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11月15日、文教経済常任委員会で市内中学校で起こった「失神いじめ事件」についての報告と質疑がおこなわれました。事件の概要は次の通り。 |
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10月12日午前11時45分。市内中学で生徒5人が一人をトイレに呼び出し過呼吸状態にして失神させ殴って正気に返らせた事件が発生。学校は命に関わる重大事件と認識、学校全体の指導体制、被害者へのケアを最優先に確認。12日放課後、保護者に説明。13日学校長が教育長に生徒指導事故速報を提出。被害者の保護者が讐察に被害届を提出。10月24日3人が逮捕される。25日11時から11時45分臨時校長会開催。教育長は「命に関わる重大事件、いじめ」と捉え調査と再発防止を指示。 |
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工藤、石島市議は、「このような失神ゲームは数ヶ月前から起こっていたと報道されているが、学校が察知できなかったのはなぜか」と聞きましたが、「遊ぴとの明確な区別がつきにくく実態がとらえられなかった」との答弁でした。また、「市内のいじめの実態はどうなのか。」「加害者への指導はどうおこなってきたのか。」「校長は今回警察に事故連絡をしているが、届ける基準はあるのか。」「臨時校長会はなぜ事件発生直後におこなわなかったのか」などを質問しました。
いじめの実態については毎月調査をしているが今回の事態をふまえて「アンケート調査中。」と答弁。加害者への指導は「5人に謝罪し二度と繰り返さないよう指導したが5人に温度差があり充分でなかったと推測する。自宅学習は保護者の申し出により16日から20日までおこない、その間教師は毎日家庭訪問をおこなっていた。今後は11月28日に審判予定。」警察への連絡は「重大事件なので警察に相談に行き、16日から警察OBのスクールカウンセラーを二名配置した」校長会の開催日については「事実関係の実態把握につとめていたため」と答弁しました。
保守、民主系議員 学校より警察に期待?
保守系議員は「何年も前から失神ゲームはあった。」「警察に被害届けを出したのは勇気ある行為。」「わざをかけるのは柔道ではありうる。加害生徒は柔道部か。」などの質疑。命に関わるいじめであることへの認識が弱く、学校の教育力より警察の権威に期待するような質疑でした。
県教委、市教委 いじめを3年間で3割減の数値目標
埼玉県教委は、いじめや不登校の発生件数を「3年間で30%減」の目標を掲げ、各学校に数値目標設定を指示しています。新座市では平成16年度のいじめ32件、不登校169名の30%減、平成19年度までにいじめ24件、不登校119名に減らすことを目標にしています。
しかし、全国では数値目標に迫われ、いじめや不登校を申告すると教師の評価に関わるなどの管理と成果主義が存在しています。質疑を通じて、命に関わる重大事態という認識で対応したのかという疑問や、学校が教育力を発揮できる現場になっているのかという課題を感じました
(工藤市議・記) |